法人番号

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法人番号(ほうじんばんごう)とは、日本において法人・団体の識別番号として国税庁から指定・通知される番号である。数字13桁からなる(会社の法人番号は、商業登記簿の会社法人等番号12桁の左側に1桁のチェックディジットを付加したもの)。国税、地方税、社会保険などの手続に使われる。行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(番号法、マイナンバー法)の規定に基づく。

「マイナンバー」は個人番号の通称であり、法人番号は「マイナンバー」とは言わないが、報道では法人番号が「法人版マイナンバー」あるいは「企業版マイナンバー」と表現されることがある[1][2]

指定対象[編集]

法人番号は、日本国の機関、法人(日本法に準拠して設立された法人の大部分、外国法人の一部)、その他の団体(一部)に対して指定される。

必ず指定[編集]

以下の機関、法人、その他の団体に対しては、指定を受ける側からの申請によることなく、法人番号が必ず指定される[3]

申請により指定[編集]

以下の法人・権利能力なき社団権利能力なき財団は、「法人番号の指定を受けるための届出書」を国税庁に提出すれば、法人番号の指定を受けることができる[5][6]

  • 国税に関する法律の規定に基づき申告書、申請書、届出書、調書その他の書類を提出する法人・社団・財団
  • 国税に関する法律の規定に基づき申告書、申請書、届出書、調書その他の書類を提出する者から書類に記載するため必要があるとして法人番号の提供を求められる法人・社団・財団
  • 日本国内に本店または主たる事務所を有する法人

指定対象外[編集]

次のようなものは法人番号の指定を受けることができない[7]

番号の指定と公表[編集]

法人番号を指定する権限は国税庁長官にある。実際の業務は国税庁本庁の「法人番号管理室」が担当している(全国各地の国税局税務署には委任されていない)[8]

登記所に法人の設立の登記を申請した場合、法人側で国税庁・税務署に対して何の手続をしなくても、国税庁は登記の完了から1週間程度で法人番号の通知書を発送する[9]。これは法律に基づいて国税庁が登記所(法務省)から情報提供を受けているからである[10]

登記所の登記に基づく指定でない場合、国税庁は「法人番号の指定に関するお尋ね」に対する回答または「法人番号の指定を受けるための届出書」の内容に基づいて審査し、通常1か月程度で法人番号の通知書を発送する[11]

指定した法人番号を変更する手続は法令に規定されていない。ひとたび指定された法人番号は、法人の名称(会社の商号)の変更、法人の主たる事務所(会社の本店)の移転、法人の組織変更(合同会社から株式会社への変更など)などを経ても変わらない(法人格が同一である限り同じ法人番号を使用し続ける)のが原則である(ただし、町村を市とする処分(単独市制)の際は法人番号が変更になる。また、農業協同組合法等の一部を改正する等の法律(平成27年法律第63号)附則の規定により、2016年4月1日に都道府県農業会議全国農業会議所が一般社団法人に組織変更した際には、組織変更後の法人に対して別の法人番号が指定された)。法人・団体の解散後に同じ数字が別の法人・団体の法人番号に使い回されることはない。

国税庁長官は、法人番号を指定したときは、指定を受けた法人、団体などに番号を通知するとともに、「法人番号公表サイト」で法人番号、名称(商号)、住所を公表する。法人はこの公表を拒否することはできないが、権利能力なき社団権利能力なき財団は「法人番号等の公表同意書」を提出しないことにより公表を拒否することができる[12]

数字の意味[編集]

法人番号は13桁の数字からなる。左端の数字が「0」になることはなく、必ず13桁である。

13桁の間にハイフンのような桁区切りを置く決まりはない[13]。国税庁・税務署が用意する用紙では法人番号の記入枠が1桁、4桁、4桁、4桁の区切りで設けられている[14]

左側の1桁は「検査用数字」(チェックディジット)であり、それ以外の12桁から計算される1〜9のいずれかの数字である。計算方法は公開されている[15]。「検査用数字」が合っているかどうかの検証により1桁の入力誤りは検出可能である。ただし、1桁の入力誤りでも0と9の取り違えは検出できない問題が指摘されている[16]

左側の1桁を除いた12桁は、日本で設立の登記をした法人の場合、登記簿の会社法人等番号12桁に一致する[17]。それ以外の法人・団体に対しては、会社法人等番号と区別できるように12桁の数字が決められる[18]

法人番号の体系[19][20]
法人番号の指定対象 法人番号のn桁目(左端が13桁目)
13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
国会の機関[注 1] 検査用数字 0 0 0 0 1 1 6桁
国の行政機関[注 2]検察審査会 0 0 0 0 1 2
裁判所[注 3] 0 0 0 0 1 3
地方公共団体団体コードあり[注 4] 0 0 0 0 2 0 団体コード6桁
地方公共団体(団体コードなし[注 5] 0 0 0 0 3 0 6桁
設立登記のある法人 会社法人等番号12桁
予備 6 11桁
設立登記のない法人[注 6]人格のない社団人格のない財団 7 0 0 1 8桁
予備 8 11桁
9
  1. ^ 衆議院参議院裁判官弾劾裁判所裁判官訴追委員会国立国会図書館の5機関
  2. ^ 内閣官房人事院内閣法制局内閣府、省庁、外局である委員会、検察庁、会計検査院など
  3. ^ 最高裁判所、高等裁判所、知的財産高等裁判所、地方裁判所、家庭裁判所、簡易裁判所
  4. ^ 都道府県市町村特別区一部事務組合広域連合地方開発事業団政令指定都市の区は、団体コードが指定されているが、法人番号は指定されていない(指定都市の区は地方公共団体ではないため)。
  5. ^ 財産区
  6. ^ 健康保険組合土地改良区、外国の法人など

利用[編集]

法人番号の指定は2015年平成27年)10月5日、通知は同年10月22日から始まった[21]。2016年(平成28年)1月以降、国税・地方税関係の申告書、源泉徴収票、調書などで法人番号の使用が始まった。

法人番号は、個人番号とは異なり、利用目的の制限はない(民間企業が自社の情報システムや、Microsoft Excel など表計算ソフトなどで「取引先コード」などとして利用して構わない)。国税庁の「法人番号公表サイト」では、法人番号、名称(商号)、住所から法人番号が検索でき、公表されているデータの一括ダウンロードもできる。

出典[編集]

  1. ^ 法人版マイナンバー導入で何が変わるのか(東洋経済オンライン、2013年9月29日)
  2. ^ 登記情報など一括入手 企業版マイナンバー活用、手数料下げ(日経電子版、2015年9月27日)
  3. ^ 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第42条第1項
  4. ^ 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行令第36条
  5. ^ 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第42条第2項
  6. ^ 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行令第39条第1項
  7. ^ 「人格のない社団等」とは、具体的にどのような団体のことをいいますか。
  8. ^ 法人番号の指定や通知書の発送及び法人番号等の公表業務は、国税庁のどの部署で行っているのですか。
  9. ^ 新たに設立登記した法人には、法人番号はいつ通知されますか。
  10. ^ 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第44条
  11. ^ 新たにできた設立登記のない法人及び人格のない社団等が税務署へ申告書・届出書を提出した場合は、法人番号はいつ通知されますか。
  12. ^ 「法人番号等の公表同意書」は必ず提出しなければならないのですか。
  13. ^ Q5 法人番号は、何桁区切りで表示されますか。(国税庁 法人番号に関するFAQ、2015年10月26日閲覧)
  14. ^ 平成28年分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(国税庁、2015年10月30日閲覧)
  15. ^ 法人番号はどのように指定されますか(桁数)。
  16. ^ 上原哲太郎、法人番号の検査用符号の設計ミスと、公共で使われるチェックデジット、2016年7月25日
  17. ^ 「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行令」第35条第2項
  18. ^ 「法人番号の指定等に関する省令」第3条
  19. ^ 法人番号の公表機能に係る仕様(1.0版)(国税庁、2015年10月10日閲覧)
  20. ^ 国の機関等一覧(国税庁法人番号公表サイト、2015年11月15日閲覧)
  21. ^ 法人番号の「通知・公表」開始スケジュールについて(国税庁法人番号準備室、2015年9月8日)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]